Production Period / 1934-1937(SN:18,890-24,470)
*製造期間は諸説あり。(1934-35年が本モデルとあるが1936-37のBAへの変遷期も含めると4年ほどの期間となる。
SELMER Radio Improvedは1934年から1935年のわずか1年間だけ製造された、非常に珍しいモデルです。
このサックスは、当時のラジオ技術の進化にちなんで命名され「Radio Improved」という名前が付けられました。1930年代の社会背景を反映したユニークなネーミングが、この楽器の歴史的価値をさらに引き立てています。
サウンドは深みよりも鋭さが際立っており、音がまっすぐに飛び出すシャープな印象が特徴です。高音域でははっきりとした響きがあり、温かみのある音質というよりも明確でクリアな音色がジャズ演奏に適しています。
現行と比べると、Radio Improvedは構造面でまだ改良の余地があります。特にキーワークは操作がしづらい部分もあり、脇をしっかり締めないとフィットしにくい感じがあります。それでも手があまり大きくない人には持ちやすく感じるかもしれません。
サイドキーやその他のパーツも現行モデルほど洗練されていませんが、このモデルの特徴的な構造は後に続くSELMERサックスの基礎を築く重要な役割を果たしました。
この楽器は、SELMERのCigar Cutterとほぼ同じ構造を持ちつつオクターブシステムが改良されている点が大きな違いです。
ヴィンテージサックスならではの魅力を持ちながら、現代のサウンドとは異なるシャープな音色を楽しめる特別なモデルです。
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