A.SELMERBalanced Action

A.SELMER Balanced Action（以降BA）は、1935年から1946年まで製造されていたモデルでアメセルが飛躍するきっかけとなったサックスです。

ヴィンテージサックスとして多くのジャズ愛好者に知られ、黒っぽい外観がその魅力を引き立てています。このモデルは1930年代のジャズ黄金期に登場し、ジャズの歴史の中で重要な役割を果たしました。

BAの登場により、サックスの設計が大きく進化しSELMERブランドの名声を確立しました。

サウンドは、渋く深みがあり落ち着いた音色が特徴です。力強さと繊細さが共存しジャズ演奏に理想的なサウンドを生み出します。

BAのJazzyで温かみのある音色は、マークⅥと比べると控えめですが、特に複雑なハーモニーを際立たせる点でジャズ愛好家に愛されています。

現行と比べると、BAはコンパクトで手に馴染むフィット感があり演奏の快適さが際立ちます。

このモデルはトーンホールの配置がベルに近い側に前面移動されたことで、演奏中のスムーズさが格段に向上しました。この構造変更により「25%早く演奏できる」というキャッチコピーが生まれました。

以前のモデルで課題となっていた演奏のしづらさが解消され、現行モデルに受け継がれる快適な演奏感を実現しています。さらにサイドキーの配置やキーワーク（キーの動き）は大幅に改善され、指の動きにスムーズに馴染むよう設計されています。

BAは、アメセルの革新的な進化を象徴するモデルとして、多くの奏者に愛され続けています。

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