Production Period / 1925-1931(SN:145,400-244,699)
C.G. Conn New Wonder IIはConnが製造したロングセラーモデルの後継機であり、1925年から1931年にかけて製造されたサックスです。
このモデルは特にジャズシーンで活躍したサックス奏者レオン・ブラウン・チュー・ベリー」が愛用していたことから、ヴィンテージ界隈では"Chu Berry"の愛称で親しまれています。これは正式なメーカー名ではなく、後にプレイヤーの影響で広まったニックネームです。
このモデルにはマイクロチューニングデバイスが搭載されており、細かいピッチ調整が可能です。これは現行モデルにはみられない機構であり、ヴィンテージならではの工夫が反映されています。
New Wonder IIの中でも"Artist Special"(アーティストスペシャル)という特別仕様のモデルはゴールドプレート仕上げが施され、美しい輝きを放っています。
彫刻には小屋や自然をモチーフにしたデザインが描かれており、芸術的な仕上がりが特徴的です。このような装飾は現代のサックスでは見られず、当時のクラフトマンシップを象徴する要素となっています。
サウンドは、鋭く輝かしい刺さるような音色が特徴的です。
明るくはっきりしたトーンで特にジャズの演奏に適しており、前に飛んでくるような力強い響きを持っています。
この独特な音色は、現行の楽器にはないヴィンテージならではの魅力を感じさせます。
現行と比べると、New Wonder IIはコンパクトな設計で脇を締めるような構え方になるため、日本人の手にも馴染みやすいサイズ感があります。
ただしオクターブキーの位置やG♯キーのデザインなど、一部の操作には慣れが必要です。特に、G♯キーは爪とぎのような独特な形状をしており当時の職人のこだわりが感じられるポイントです。
C.G. Conn New Wonder IIはジャズの歴史を支えたモデルとして知られ、そのユニークなサウンドと美しいデザインで多くのプレイヤーやコレクターに愛され続けています。
ヴィンテージサックスならではの特別な魅力を持つ一台と言えるでしょう。
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