Production Period / 1907-1928(SN:unknown)
Adolphe Sax は1894年から1928年まで製造されていた、サックスが誕生した当時の形をそのまま残した貴重なモデルです。
「サックス」の歴史が始まった最初の楽器であり異なる点は多くみられるものの、すでにこの時点で現代の楽器に近い形で完成されていました。
本モデルは名前の通りAdolphe Edouardが創り出した楽器です。
Adolphe Edouardは父が楽器職人であり影響を受けながら楽器製作をしており「サックス」という楽器を生み出しました。
サックスは1846年に特許を取得しその後の改良を経て、ジャズなどさまざまな音楽シーンで使われる楽器へと発展しました。
またボディには「84 rue Myrha」と刻印が入っており、製作された場所が示されていると言われています。
サウンドは芯があり、鋭く甲高い音色が特徴的です。
現代のサックスのような柔らかくツヤのある音ではなく、バシッと甲高く響くAdolpheサウンドを感じることができます。
現行モデルと比較すると、操作性についてはオクターブキーがまっすぐに取り付けられているなど押しづらい部分がありまだまだ改良の余地が感じられます。
しかし当時の楽器としては手に馴染みやすく、すでに演奏しやすさを考慮した設計が取り入れられていることがわかります。
Adolphe Saxはサックスが誕生した時代の設計をそのまま体感できる貴重なモデルであり、現在の楽器との違いを知ることでサックスの進化をより深く理解することができる一本です。
Adolphe Sax is the saxophone model that was born in the era when the instrument was invented.
The one we’re introducing here was crafted by Adolphe Edouard, the son of Adolphe Sax, the inventor of the instrument. It was made between 1894 and 1928.
While the keywork can be quite challenging to play and still has room for improvement, this model already showcases the fundamental structure of the saxophone.
It has a sharp, powerful sound.
There are no engravings yet, but interestingly, the address "84 rue Myrha", the place of manufacture, is stamped on it.